『色即ぜねれいしょん』
夏の置き土産のような太陽が照りつける中、スタジオに入って歌って、
それから映画を観に行きましたよ。
『色即ぜねれいしょん』
・・・良かったよぅ。
胸がきぅぅ〜〜ってなった。
ちょっとだけ、泣いた。
一度、人と肌を重ねてしまうと、見える景色は一変する。
それは、良くも悪くも。
たいていはそんなことにも気づかなかったり、大人になったような優越感に浸ったりしているうちに、いつのまにか淘汰されてしまうのだろうけど。
あとから記憶を辿っても、戻りたいと願っても、同じ世界は二度と見られない。
人肌ってのは、なんて厄介なんだろうか。
想像力や感性をフル稼働して、何かを探していたあの日。
あまりにもピュアで不安定で笑ってしまうほどだけど、妙にいとおしくて、羨ましい。
なくしてしまった想いを、じわりと思い出す作品でした。
音楽って、素晴らしいな。
忘れてきたもの、置いてきたもの、残してきたもの。
ひとつひとつ拾い集めて、ものすごく心が揺れたことがあります。何年か前に。
立ち直るのに、数日かかった。泣き暮らした。
純粋さや無知というのは、強味でもあり弱味でもあるんだな。
知らなくていいこともあるよね、なんて、知らないと言えないしね。
あぁ、どっちが、いいんだろ。
私はまだまだ、迷っているよ。