19
10月
2013
夢か現か。
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闇は香りを助長する。
甘くて切ない金木犀の香りが、まるでいつかの恋の残り香のようだと思いながら、
明けてゆく空のあまりの美しさに、しばし足を止める。
今日という日の導火線に、火がつく瞬間。
ここが夢なのか現なのか、なんだかわからなくなる。
現実に目を向けて目標を定め、一歩一歩近づいていくことは、日々の活力。
かたや自分の中に芽生える想いを、メロディや言葉で紡いでいくことは、極めてファンタジーなこと。
たとえそれが、どれだけリアルな感情であっても。
矛盾してるんだ。
だからたまにこんがらがって、うまくいかない時がある。
バランスを取るのが、実に難しい。
そして秋が深まり、蓄えモードに切り替わったこの正直なカラダが、なんとも小憎らしいったら。
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