28
2月
2014
お疲れさま。
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デパートの屋上の、小さな小さな観覧車。
今週いっぱいでその役目を終えるということで、お見送りに行ってきました。
空に高く高く手を広げて、たくさんの夢を乗せてきたんだね。
子供たちが成長する姿や変わってゆく街を、雨の日も雪の日もずっと見てたんだろう。
私は何年か前に一度写真を撮りに来ただけだったけど、それからも時々、この観覧車のことを思い出してた。
また行こうと、思ったまま。
会わないのと、もう会えないのは全然違う。
だから、ちゃんと会いたかったんだ。
本当に、お疲れさま。
暖かく優しい風が吹いて、沈丁花の香りがした。
なんだかうたた寝をしていたような、束の間。
目蓋にそっと柔らかい光が触れて、目を覚ましたらきっと春だね。
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