凪の日。
昨日は風がとても強く、青山通りをしばらく歩いたら砂で顔がザラザラになったよ。
買ったばかりのお気に入りの日傘は、壊れたら嫌だから開けないし!
GW開けの街はすっかり落ち着いて、多くの人が溜息混じりでいそいそと日常に返る。
私はなぜか肩の荷が降りたような気分になって、ホッと、また違う溜め息をつく。
私はとても、日常好きなのです。
たくさんの鯉のぼりを見上げて、それでコレはいつ片付けるんだろうとか、
目の前に広げたら思ってるよりずっと大きいんだろうなとか、
口の方からくるくる丸めていくのかなとか、やぱりキレイにたたむんだろうかとか、
そんなことをぼんやりと考えてました。
強風に煽られてぐるんぐるんと回るように乱舞したかと思うと、
風の止む一瞬には、みんなお行儀よく真っ直ぐにぶら下がる。
生きているみたいで、幼稚園児のように無邪気で、可愛かったな。
今日は“凪”の日。
夕暮れに色を変える空を正面に、急な下り坂をぽてぽて歩くと、とても心が凪いだ。
イヤフォンを外して、聞こえてくる音を受け入れる。
電車の行き交う音も、滑り降りていく自転車も、子供とお母さんの話し声も、
不快な音は何もなくて、私もこの中のひとつなんだって、自然に思える感じ。
あぁ、なんだ。気持ちいいな。