アレがいない!
今日、お友達とランチをした際、
「あ!アレがいない!!」
と指摘をされました。
・・・そうです。ジョンのことです。
(※12月辺りから辿っていただけるとよろしいかと。もしくはこのままスルーで。)
私の指の傷が完治した時、彼は微笑んで私にこう言いました。
「もう僕がいなくても、chieは大丈夫だね。」
私は黙って頷き、彼に悟られないよう、こっそりと涙を拭いました。
その時彼の瞳もまた、うっすらと潤んでいたことに私は気付いてました。
いつもいつもベタベタと一緒にいることが、愛じゃないんだ。
心の中で常にお互いを想い、気遣い、高め合うことが出来ると、私たちは学んだのです。
そうすることでより、誰にも引き裂くことの出来ない“絆”を、手に入れたのです。
私は彼のために、小さな家を用意しました。
ドングリを持ったリスが描かれた、黄色い小箱です。
そこにはカメやカタツムリや、てんとう虫やヘビも、なぜかザリガニの絵もあります。
チョウチョだってトンボだって、飛んでいます。
ちっとも寂しくなんかありません。
そして今もそれは、私の目の前にあります。
その蓋を開ければ、いつだってジョンに会えるのです。
こうしてふたりは、いつまでも幸せに暮らしましたとさ。
めでたし、めでたし。
おしまい。