鳴き声サークル。
わんこにご飯をあげるとき、シッポをフリフリソワソワしながら「ワンッ!」という。
これはきっと「早くよこせー!」って言ってるんじゃなくて、
食べたくて食べたくて、そんな気持ちが溢れて思わず出てきた「ワンッ!」なのよね。
“鳴き声”の良さは、ここにある。
閉じ込めておけない強い想いが、声になって零れてくる。そこに嘘はない。
私たちは“言葉”というとても便利な表現方法を身につけているから、
心の中の細やかな感情まで、どうにか伝えることが出来る。
でもその代わり、いくらでも心を隠す事だって出来る。言葉をダミーとして使えば。
人を信じられなくなったりするのも、言葉がキッカケだったりして。
だから一度、思い切って鳴き声に戻ってみたらどうかしら?
この気持ちを伝えたい、伝えるにはどうしたらいいんだ?っていう、
言葉が生まれるギリギリのところに、立ち返ってみたらどうかな。
その頃には、きっと今ほど“嘘”なんてなかったんじゃないかな、と思うの。
切り立った崖の上で、月明かりに照らされて遠吠えするオオカミなんて、
胸がキリキリするほど切なくない?(完全にパブリックなイメージ。見たことない。)
そうまでして伝えたい想いって、なんなんだろうって思う。
身体の底から声を張り上げるような気持ちって、私にはあるかなって。
言葉を除いた根本にある“本当の感情”というものを、知りたい。
そのうえで、その気持ちを言葉にしたら、もっともっと深まる気がする。
で、私にピッタリ合う鳴き声ってどんなかなって、ずっと探してるんです。
この人ならこんな声かな、なんて考えるのも楽しいんです。
鳴き声サークルでも作ろうかしら。